誰もイナイ
こんばんは、柳井です。
ミクロショート小説 2 です。
「誰もイナイ」
僕は今、部屋に1人。誰も居ない。
当たり前か。1人暮らしだから。
しかし、誰も居ない…
たまに、あえて部屋の明かりを消してみる。
暗い。何も見えない。当たり前か。
テレビでも観るか。
リモコンを捜すが、見当たらない…
部屋の中を見回してみる。
後ろも見回してみる。あった。
ソファの端っこに。
テレビ付ける前に、明かり付けないと。
部屋が暗くてテレビが見づらくなる。
目に悪い。
「カチっ」
部屋が明るくなった。
当たり前か。
「お前〜なんやねんなあ。なあ!」
ビクっとした。
テレビから聞こえてきた声だ。
音量が大きい。
「あれ?前にテレビ見てた時、
こんな音デカかったかな?」
記憶が無い。
昼間ソファで横になってテレビ見てたら、
気付いたら寝てしまっていた。
目が覚めると、テレビの画面が黒かった。
寝ぼけながら、消したのか。
音量がうるさくて消したのか。
憶えてない。
「だから起きた時、静かだったんだ…」
当たり前か…
誰も居ないんだから。
※この物語はフィクションです。